百年前の山を旅する

nozomi612015-12-01

サバイバル登山家の服部文祥さんの本。今のように便利な道具がなかった時代に 山を歩いた人たちの文献をもとに 当時と同じ装備で 同じ経路を歩いた記録。「テントも持たず 食料は米のみもって 獣がとれればそれをおかずにし、ガスバーナーを使わずに薪を集めて火をたく」というスタイルだ。なぜ そんな思いまでして、とも思ったが、登山家や探検家という人は 未知のことに挑戦し成し遂げることで生きている実感を得るのだろう。

落ちたら死ぬかもしれないような岩壁を登っていたある登山家が「怖面白い」と言っていたけれど 面白いこととものすごく怖いことや危険なことは紙一重なのだろう。この感覚なら 私も理解できる。鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間の八峰キレットを超えたときは ものすごく怖かったけれど 「やったな!」という幸福感に包まれた。ジェットコースターやバンジージャンプの好きな人も 日常では得られない 怖さを求めているのでは?

でも、私自身にはサバイバル登山は魅力的ではない。やはり 決められた登山道を歩いて 山小屋で美味しい食事を提供していただだくスタイルで十分幸せだ。

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