あるヨギの自叙伝
「あるヨギの自叙伝」は、ヨガのフリーペーパーにお勧めのヨガ本として載っていた一冊です。アマゾンで調べてみると、この本を購入した37名の全ての人が 最高評価の5つ星の評価をつけていました。4410円とちょっと高価で迷いましたが これだけ評価の高い本ならきっと面白いだろう、と思って買い 読んでみました。
細かい字で上下2段組みの構成でしかも500ページ以上ある大作です。著者のヨガナンダさんは、西洋にヨガを広めたインドの偉人の一人で 1977年のインドの記念切手にもなっていて、現在もヨガナンダ師の設立したSRF教会は存続しています。物語はヨガナンダの幼少時代からアメリカにわたってヨガを広めるまでの長いストーリーです。
ヨガナンダが 教えを求めて多くの人に会いに行っていますが、その中にはノーベル文学賞を受賞したタゴールやインド独立の父ガンジーもいます。(ガンジーとヨガナンダが一緒に写っている写真もありました!)
この本を最初に読んだ時は、死んだ人がよみがえったり、砂漠の中に宮殿が瞬時にして現れたり、「本当かしら!」という記述が一杯なので 「とんでもないビックリ本を買ってしまったなかしら?!」と思いました。でも読み終えると不思議ととても優しい気持ちになるのです。ヨガナンダが訪れた沢山の師は、皆優しく慈愛にあふれた人達ばかりだからでしょうか?「こんなこと有り得ない!」などと思いながらも フィクションも織り交ぜてあるのだろう、ぐらいの気持ちで読めば とても人の気持ちを平和にしてくれる内容でした。一番の師匠、スリ・ユクテスワとの交流では、ぐっとくる心の交流が多く語られています。
そんなわけで最初は、「1度読んだらブックオフに持ってゆこう」などと思ったのに、2度目を読破してしまいました。
それから、この本は真面目な文体の割にはユーモアに溢れたエピソードが一杯で、何度も笑いました。ヨガナンダ少年が瞑想中のスリ・ユクテスワ師匠の鼻の穴に指をつっこんで注意された場面など爆笑でした。
ヨガに関しては、私のやっているアシュタンガヨガのように体を使うヨガではなく、瞑想中心のクリアヨガで、その方法は全く記述がありません。ただ、アシュタンガヨガをやっていると、この本にかかれたような一体感や平和な気持ちを味わうことがよくあります。直接役立つハウツー本ではありませんが、とても心の栄養になる買ってよかった一冊でした。この先何度も読み返すとまた新しい発見がありそうな楽しい本です。
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