面白かった本
昨日書いた、「国獲り物語」を読む合間に、書店でなぜだか分からないけれど、買ってしまい、あまりの面白さに一気に読んでしまった本があります。「なぜ粗食が体にいいか」(帯津良一&幕内秀夫)という本です。帯津先生は、早くから癌患者の方などに、西洋医学に加え、東洋医学や心理療法、などを総合的にアプローチしている日本のホリスティック医学(統合医療)の先駆けの先生で、幕内先生は、「粗食のすすめ」で、有名な栄養士です。
本の内容で一番強調されていたのは、今の健康的な食生活に関する栄養情報のおかしな点です。
例えば、「ニンジンはカロチンが豊富で良い」、「いや、ニンジンはビタミンCを壊す酵素を持っているから」良くない、などと、断片的な「栄養素」のことばかりを強調していて、消費者はとまどうばかり。それを言うならエスキモーはアザラシの肉しか食べていないのに、元気に生き延びてきたのはおかしい。
そんな視点から、幕内先生は、日本各地を歩き、長寿村を訪ね、気づいたことがありました。それは、元気なお年よりは、「その土地で獲れた物を、丸ごと(例えば大根の葉も捨てないで)その旬の時期に食べている」ということです。日本は南北に長く、北と南では、食生活は大きく違いますものね。
そして、ご飯食を強調なさっています。詳しく書くときりがないのですが、なんとなく本能的に理解出来る理論だな、ととても面白く読みました。
そして、帯津先生のお話も面白いのです。「食事というのは命の場を高めるものだから、どんな物を食べても、おいしいとか感謝の気持ちをもって食べなければいけない。極端なことを言えば、心が高まるのなら、毒を食べてもいい。」ということです。これも納得です。そして、帯津先生は、学生時代に食べたメンチカツが今でも大好きで、いまでも幕内先生の理論に反するのに、メンチカツを食べてしまうそうですが、少し反省するものの、「自分が喜びをもって食べているからこれはいいんだ」と弁解するそうです。なんだか、心がほっとする考え方です。
食事というのは、栄養素ではなく、心の持ち方まで含めてもっとトータルな視線で考えるものなんだですね。
何にでも影響されやすい私。さっそくご飯中心の生活に変えてしまいました。ついちょっと前までは、フルーツに凝っていたくせに!結局相変わらず食の情報に振り回されているみたいです。
でも、この旺盛な好奇心と何でも試してみるところ、自分では気に入っているんです。
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