十五の夏(上下巻)

私がこのところ 佐藤優さんの本を読み続けるきっかけとなった本。 


日曜の新聞の読書欄でこの本の紹介を見てどうしても気になったので 上下巻で購入した。

すごく面白かった。佐藤優さんは もと外交官で 背任行為ということで国策捜査を受けて投獄され 今は著述業や神学研究で活躍されている。
この本は、その佐藤さんが 高校1年生の時に ソ連崩壊前の 東ヨーロッパとソ連を旅行した時の記録だ。
私が驚いて夢中で読んだのは二つの点がある。

まず、高校生なのに 社会主義国に興味をもち、そこの人々の生活を知りたいと思った点。普通なら まずアメリカやに西ヨーロッパに目が向くと思うのだが。


もう一つの驚きは、佐藤さん、どこに行っても 知り合った人と仲良くなり 普通の旅人ではできないような経験をしていることだ。そして、自分なりに 社会主義国の分析をしている。本人は15歳の少年らしく 自分の将来をどうしようか あれこれ考えているが、すでに外交官の素質が表れている。

すごく大人びていて 15歳にして物事を高いところから見て総合的に判断できる目が養われていたと感じる。子供のために 特別なお金持ちでもなく ごく普通の家庭のご両親がお金を工面し、息子の旅を支えたこともすごいと思う。

当時のソ連や東欧の記述も興味深い。また、食べい物の記述も とても詳しく 美味しそうで私も食べてみたいと思わせる文章だ。この本、読んでよかった!

健幸堂のホームページ
http://www.kenko7.com/



十五の夏 上

十五の夏 上

十五の夏 下

十五の夏 下