オウエンのために祈りを(上・下)

nozomi612017-01-18

Jhon Irving 作のA Player for Owen Meanyの翻訳本。原文を2度読んでから 自分の理解がどのぐらい程度か答え合わせをするような気持ちで読んだ。

それにしても 原文でも小さな小さな文字で600ページ以上あるこの物語、日本語でも読み終えるのに結構な時間を要した。うまれつき体が以上に小さくひとがぎょっとするような奇声でしかしゃべれないオウエン。子供の頃はからかいの対象だったが、実に成績優秀で 高校でも才覚を発揮する。この物語で感動することはいろいろあるのだけれど、体や声の事を少しも卑屈に思わず 最後まで堂々と自分らしく生きたオウエンの姿は素晴らしい。

物語の根底には キリスト教への信仰とベトナム戦争への 強烈な批判があるのだが、この辺のところは 多くの日本人にとっては 本当に理解するのは難しいのかもしれない。少なくとも 私は 日本語で読んでも良くわからない点だ。

そういう点をさしおいても、最後まで飽きることなく物語は進行する。とても、とても心に残る本だ。時間をおいてまた読み返そう。



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