坂の上の雲読破!
司馬遼太郎の「坂の上の雲」全8巻をようやく読み終えました。と、言ってもこの数日に、朝4時ごろに目をさまして(寝入りばなは1ページ読まないで眠ってしまうので)、われながらすごい集中力をもってハイスピードで読んでしまいました。
はっきり言って、前半の旅順攻略の場面等、多くの戦死者が出る描写などが多く、生生しくて読むのがつらく「読むのを止めようかしら」と思ったこともありましたが、最終巻のロシアのバルチック艦隊と日本海軍との戦いは、読み出したら止まらない臨場感と感動がありました。戦いとは直接関係ない場面ですが、日本の海軍というのは、決戦の前に全ての軍艦の中を消毒し、兵隊達は風呂に入り、真新しい軍服を着て、敵にいどんだ、ということにびっくりしました。それは兵士が負傷した時に、傷が化膿するのを最大限防ぐためだったそうです。
多くの死傷者を出した日露戦争ですが、司馬氏の書くようにこの戦争に負けていたら、日本はロシアの支配を受け、今のこの生活とはまったく違った暮らしになっていたでしょう。それを考えると避けざるを得なかった戦争だったのかもしれません。日本陸軍も海軍も、日本国民も、国の明日をかけて一丸となった時代。まだ、武士道精神が顕在し、戦いのいたるところでその精神を垣間見ることが出来た点が素晴らしい小説でした。
この数日間、読書で睡眠不足のはずなのに、体が元気で妙に気分がハイで精神が澄みわたっている感じがするのは、やはりこの本だからこそだと思います。
健幸堂のホームページ
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- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/02/10
- メディア: 文庫
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