Hillbilly Elegy

nozomi612017-06-30

アメリカではかなり話題になった本。大統領選でトランプ大統領を支持した アメリカの白人労働者階級の実態を そこの出身者である著書が綴った回想記。

大会社のもと多くの地元白人たちが一生を託して働いていたものが、経費節減のため 会社は海外へ向上を移転してしまう。残された労働者たちは 転職するために何か勉強するなりせずに、酒やドラッグにおぼれ身を滅ぼし、家族は崩壊してしまう。なんとか頑張って生活を建てなおし 子供には教育を与えて自分たちの果しえなかったアメリカンドリームを果たしてあげたい、という考えはない。

街全体がそのような悲惨な現状の中、筆者は幸運にも 祖父母の愛と応援を受け、エール大学のロースクールに入学、卒業し、弁護士として身を立てている。その彼が 愛と悲しみを込めて 故郷の人々の惨状を綴った。

アメリカの光の部分は日本人も良く知っているが、このような影の部分を知って ショックを受け、読むのが止まらなくなった。

著者は故郷の人々に 自分たちの貧困を政治のせいにするばかりではなく、上を向いて自分でも道を切り開いていってほしい、と言いたいのだと感じた。

多くの事を考えることが出来、とても良い本に出会えたと思う。この本を読んだ方がほかにいらっしゃったら 語り合ってみたいとも思う。

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