富士日記(中)
武田百合子の「富士日記(中)」を読み終えた。武田夫妻の別荘暮らしも 上巻では大変そうだったが 中巻では 大分慣れてきてより楽しそうだ。それとともに 百合子さんの文章の魅力がますます増してきている気がした。自然や生き物の描写は読んでいるとうっとりしてしまう。私は今まで富士山やその周囲はほとんど興味がなかったのに、今回この日記を読み返してみて いちどこの目で富士山麓の美しさを見に行きたくなった。
作家である夫の武田泰淳は 百合子さんに対してかなり威張っているけれど、百合子さんは 泰淳の言うことをなんでもこなし、かつ自由に楽しく生きている。好奇心旺盛でバイタリティにあふれ、ますます面白くなってきた。下巻にとりくむけれど 読み終えるのが惜しい。こんな面白い本を なぜ以前の私は読み終えて処分してしまったのだろう?こんどは捨てない!ずっと手元に置いておきたい。
- 作者: 武田百合子
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1997/05/18
- メディア: 文庫
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